おしゃれな屋根の形とは?屋根の形選びのポイント

マイホームを建てる際、おしゃれな外観の家にしたいと思っている方も多いはず。外壁の色やデザイン、家の形状などさまざまな要素が外観のイメージに関わってきますが、実は屋根の形もおしゃれな家にするためのポイントとなります。

 

マイホームの屋根の形を決めるにあたって知っておきたい屋根の形の種類と形選びのポイントについてご紹介します。

 

◼ 屋根の形の種類

屋根の形にはたくさんの種類がありますが、代表的な屋根の形は以下の5つ。屋根の形選びで失敗しないために、種類ごとの特徴を把握しておきましょう。

 

・切妻屋根

切妻屋根は屋根の形の中でも代表的な形。三角屋根として馴染みのあるシンプルな屋根で、屋根の最頂部にある棟から地面に向かう斜めの屋根2面で構成されています。シンプルな構造なのでコストを抑えることができ、雨漏りの心配も少ないというメリットも。

 

しかし屋根が当たっていない部分は雨風の影響を受けやすく劣化が進みやすいため定期的にメンテナンスを行う必要があります。

 

・片流れ屋根

片流れ屋根は、文字通り片方に流れているような形の屋根で、切妻屋根を半分に切ったような形。「シンプル」「スタイリッシュ」「モダン」な雰囲気の家を建てたい方におすすめの形です。

 

切妻屋根と同じようにコストを抑えることができますが、屋根として覆われている面が少ないため、外壁が全体的に雨風の影響を受けやすくなってしまいます。片流れ屋根の家を建てたい場合は、雨への対策をしっかりした設計にしてもらう必要があります。

 

・寄棟屋根

屋根のてっぺんにある水平な棟である「大棟」から4つの方向に広がる屋根の形のことをいいます。屋根の形の中でもっとも風に強いといわれており、台風による被害が増えている日本でぴったりの形だといえます。

 

デザイン性の高さも寄棟屋根の魅力ですが、その一方でメンテナンス費用がかかってしまうことがデメリット。

 

・方形屋根

大棟から4つの方向に広がる屋根の形を寄棟屋根といいますが、大棟がなく屋根のてっぺんから4つの方向に広がった屋根のことは方形屋根。太陽の光や雨による影響を和らげることができるので、長く住むに当たって優秀な屋根だといえます。

 

方形屋根は4つの屋根のつなぎ目が一箇所に集まっているため、一度劣化が始まると進行が早いため早めに対応する必要があります。

 

・陸屋根

陸屋根とは、屋根の部分が平になっている形のこと。屋上のスペースを有効活用したい場合や、床面積を確保しづらい都心部の3階建ての家などでよく採用されています。シンプルなデザインが好きな方にもおすすめ。

 

しかし屋根が平らであることから水が流れにくく、防水面や雨漏りなどの対策をしっかり行うようにしましょう。

 

◼ 屋根の形選びのポイント

屋根は外観の印象を左右することはもちろん、大切なマイホームを守る上で重要な役割も果たしています。雨風から家を守ったり、温度調整をしたり、家の安全性や機能性を高めてくれています。

そこでデザイン以外で注意したい屋根の形選びのポイントについてご紹介します。

 

・雨漏りしにくい形

屋根は家を雨風から守ってくれる役割がありますが、形によっては雨漏りのリスクが高いものもあります。好みのデザインで選ぶのも良いですが、雨漏りのリスクまで考慮した上で検討するようにしましょう。

 

・勾配の角度

勾配とは、屋根の傾きのこと。勾配が急であるほど、雨水を排水するスピードが速いため雨漏りのリスクは減少します。また屋根裏のスペースを広く確保できるのもメリットの一つ。しかし急勾配の屋根は面積が広くなるためコストがかかること、風に対しては弱いことがデメリットです。

 

勾配が緩やかだと風の影響を受けにくく、落雪防止に役立つため雪国で多く見られます。屋根の面積も狭くて済みますが、雨水を排水するスピードが遅いことや耐久性が低いこと、使用できる屋根材が限られることなどのデメリットもあります。

 

・土地の風土に合った形

屋根の形選びにおいて、土地の風土に合った形を選ぶこともポイントの一つ。屋根の勾配でもご紹介した通り、雪国では落雪防止のために勾配が緩やかな屋根が多く見られます。逆に世界文化遺産にも認定されている白川郷のように雪が自重で落ちるような急勾配の屋根が使われることも。

 

他にも大雨が降ることが多い土地では、外壁に直接雨がかからないような屋根の形、暑さが厳しい土地では直射日光を遮るために急勾配の屋根、など。土地に合った屋根を選ぶためにも、土地の風土に詳しい業者に依頼するのがお勧めです。

 

・メンテナンスコスト

屋根の形によってメンテナンスコストも変わってきます。家を建てる際の費用だけではなく、家を建てたあとに点検や塗装などのメンテナンスを行う際の費用も考えておきたいものです。

 

例えば屋根のてっぺんに棟のある形だと、リフォームの際に棟板金は別料金となることが多いため、コストが高くなってしまうことがあります。

 

◼ さまざまな屋根の形の建築事例

屋根の形ごとの特徴と形選びのポイントをご紹介してきました。実際の事例を見て、具体的なイメージを膨らませてみましょう。

 

・切妻屋根の「湘南 Vintage house」

切妻屋根のデザインを活かした湘南Vintage house。屋根が覆っていない面は雨が当たりやすいのが切妻屋根のデメリットですが、こちらの事例では一階部分にも屋根があるため一階の外壁やポーチは雨の影響を受けにくくなっています。

実際の施工事例はこちら

 

・片流れ屋根の「子育てに優しい家」

片流れ屋根とジョリパット仕上げのベージュの外壁が印象的な外観。スタイリッシュな印象になりやすい片流れ屋根ですが、ベージュと組み合わせることで温かみのある仕上がりになっています。

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・陸屋根の「トータスハウス」

近年人気のあるキューブ型の家では、陸屋根が採用されることが多くあります。こちらもキューブ型のデザインですが、外壁の色を使い分けたり奥まった玄関にしたりすることで特徴的な外観になっています。

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・屋根の向きが珍しい「ガルバの家」

屋根のない面が家の正面に来ることが多いですが、こちらは正面に向かって屋根が流れてくる形になっています。屋根と外壁をどちらもガルバリウム鋼板で仕上げていることもあり、個性的でスタイリッシュな印象の家に仕上がりました。

実際の施工事例はこちら

 

・緩やかな傾斜のある「Cocoon」

土地の形状に合わせて家の形状を設計したことで、屋根の形も珍しい印象の家に仕上がりました。白の外壁と部分的に使われたブラウンのコントラストが優しく、ナチュラルな雰囲気を演出してくれています。

 

シャッターの中はビルトインガレージになっており、道路から門を開けると中庭が見えるなど、家の中と外のつながりのある家に。

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◼  まとめ

家の外観は外壁の色やデザイン、屋根の形、家の形などさまざまな要素によって決まります。中でも今回は屋根の形にフォーカスを当てて、形ごとの特徴や形選びのポイントについてご紹介してきました。実際の事例も見ながら参考にしていただけたら嬉しいです。

 

ホームスタイリングは、横浜と湘南で注文住宅の設計を行なっている会社です。屋根や外壁など外観に関することはもちろん、間取りや設備、設計、家づくりに関することは全てお任せください。お客様のご要望をお伺いした上で、最大限お応えできるようなプランをご提案させていただきます。横浜や湘南でマイホームをご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。