ピロティとは?ピロティのある住宅のメリットとデメリットを知ろう

ピロティとは、柱だけで構成された吹き抜け空間のことをいいます。ピロティという言葉は聞いたことがあったとしても、具体的な特徴やメリット・デメリットまでは知らない方も多いかもしれません。

 

新築で家を建てる際にピロティが気になっている方は、ピロティの特徴やメリット・デメリット、実際の建築事例を参考にしてみてください。

 

◼ ピロティとは

HI・RA・YA

 

ピロティとは、柱だけで構成された吹き抜け空間のこと。複数階ある建物において、その一階部分に壁のない柱だけの開けた空間を見たことがある方も多いかもしれません。もともとはフランス語で「杭」を意味する言葉ですが、壁がなく柱だけの開けた空間は「杭」のように見えますよね。

 

住宅にピロティを取り入れることで家の1階部分の空間が大きく抜けるため、圧迫感のない外観デザインにすることができます。

 

マンションなどでは駐車場として使われることが多いですが、戸建てにおいては駐車場として使われるだけではなく、テラスとして使われたりお子様を遊ばせたりとたくさんの用途が考えられます。ピロティの採用を検討している方は、メリットやデメリット、実際の事例もチェックしてみてください。

 

◼ ピロティのある住宅のメリット

光を楽しむ家

 

ピロティのある住宅の特徴が分かりましたが、ピロティを取り入れることでどのようなメリットを得られるのでしょうか。

 

・開放感がある

ピロティのある住宅の特徴として、圧迫感のない外観デザインにできることをご紹介しました。ピロティがあることで外から家を見たときに開放感のある印象に仕上がります。同じ敷地面積や延床面積だったとしたら、開放感や余裕を感じられるような家にしたいですよね。

 

狭い土地に家を建てようと考えている場合、近隣の家との距離が近くなってしまうため、どうしても外観に圧迫感が出てしまうことがあります。そんなときにピロティがあると、他の家と比べて圧倒的に開放感を得ることができるはず。

 

・スペースを有効活用できる

ピロティのある住宅のメリットとして、スペースを有効活用できることもあげられます。駐車場としてはもちろん、テラスや屋根付きの庭など半屋外のスペースとして、などさまざまな使い方をすることができます。

 

・外の空間を楽しめる

スペースの有効活用でもご紹介したように、外の空間を楽しめることもピロティのメリット。都心部では広い庭を確保するのが難しいケースも多いので、ピロティでお子様を遊ばせられたりガーデニングを楽しめたりバーベキューをしたりできるスペースがあると嬉しいですよね。

 

ピロティは開放的でありながらプライベート感もあるのが魅力です。外の空間を楽しみつつ家族の絆を深められるような家にできることでしょう。

 

・容積率の算定に関係しない

容積率とは、敷地面積に対する延べ床面積の割合のこと。せっかく購入した土地は無駄なく使いたいと思う方も多いと思いますが、建築基準法において容積率や建坪率が設けられています。容積率の制限は土地によって異なりますが、ピロティ部分の面積は容積率の算定に関係しません。そのため土地を有効活用できるというのもピロティのメリットだといえます。

 

◼ ピロティのある住宅のデメリット

La Nature Maison

 

ピロティのある住宅にはたくさんのメリットがあることが分かりました。デメリットも把握した上でピロティを取り入れるかどうかを決めるようにしましょう。

 

・強度が弱くなる可能性

ピロティは壁ではなく柱で支えられている空間のことであるとご紹介しましたが、一階部分の壁が少ないことからどうしても強度が弱い可能性がデメリットとなります。できるだけ頑丈な家にしたいという方にはピロティは向いていないかもしれません。

 

とはいえ構造や設計で工夫をしていれば強度に問題なく住むことができます。ピロティを取り入れたい方は強度の面もしっかり業者とすり合わせるようにしましょう。

 

・建築費用が高くなる

強度の懸念はありつつも、ピロティを取り入れても構造や設計次第で安心して住むことができます。しかしその分、建築費用が高くなることを頭に入れておく必要があります。

 

他に予算を割くべきポイントはないかどうか、入念に考えた上で決断するようにしましょう。

 

・階段の上り下り

一階部分をピロティにした場合は二階部分が生活空間になることがほとんどなので、階段の上り下りが不便に感じられることもあるかもしれません。家を建てた段階の年齢では問題なかったとしても、将来的なことを考えると階段の上り下りは最小限の方が安心だと思う場合はしっかり検討するようにしましょう。

 

・居住スペースが狭くなる

ピロティを取り入れると、外の空間が広がる一方で居住スペースが狭くなることもデメリットの一つ。ピロティのような憩いの空間と、生活に必要な居住スペース、それぞれのバランスを考えながら間取りを決めるようにしましょう。

 

◼ ピロティのある住宅の建築事例

ピロティの特徴やメリット・デメリットをご紹介してきましたが、まだまだ具体的に想像するのが難しい方もいるかもしれません。そこで実際にピロティのある住宅の建築事例をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

・玄関前ポーチのピロティ

こちらは広さのある玄関が特徴的で、玄関前のカバードポーチがピロティになっています。玄関の土間とウッドデッキをつなげることで、「外を取り込む家」に。

外観全体を見ると湘南らしいビンテージハウス。こちらの家ではピロティを駐車スペースとして使用せず、家の前に駐車スペースを完備。芝生の庭もありつつウッドデッキのピロティでもバーベキューを楽しめそうな余裕のある空間作りとなっています。

 

実際の施工事例はこちら

 

・ピロティ形式のスケルトン階段

こちらはリビングの吹き抜け部分にピロティを採用。スケルトン階段を支える柱がピロティ形式になっています。吹き抜けの上の部分はロフトになっており、くつろげる空間に。吹き抜けにすることで天井が高くなるので、LDK全体が開放的な印象に仕上がります。

外観はこのように白の外壁と石積みのコントラストが特徴的。一枚の絵のような美しいフォルムで、ただの白い家というだけではなく、ぐり石や有孔折板の門扉が個性を出しています。窓が少なく見えますが、家の中には光がたっぷり差し込み明るい空間となっています。

 

実際の施工事例はこちら

 

・テラスにピロティを採用

LDKに隣接したテラスから富士山が見える魅力的なお家。高台の立地と借景を活かして開放感たっぷりの家になっています。こちらのテラスは柱の間に窓こそありますが、壁のないピロティ形式。

 

テラスからはたっぷりと光が差し込むので、旗竿地であることもデメリットとならないほど魅力的なお家に仕上がっています。

 

実際の施工事例はこちら

 

◼  まとめ

家づくりを検討している際には、ピロティという言葉を耳にすることもあるかもしれません。しかし具体的にピロティがどういったものなのか、またメリットやデメリットがわからないという方も多いはず。そこでピロティの特徴やメリットとデメリットをご紹介してきました。実際の建築事例も参考にしながら、ピロティを取り入れるかどうかを検討してみてください。

 

ホームスタイリングでは、ピロティのある住宅だけではなく、さまざまな特徴のある家の施工実績があります。お客様のご要望をお伺いした上で、ご希望にお応えしつつ意表をつくプランをご提案できるよう努めております。

 

土地探しのお手伝いも行っておりますので、家づくりをご検討の際はぜひご相談ください。土地探しから家づくりまで全力でサポートさせていただきます。