光は設計できる|日当たりの良い家にするために

賃貸物件を探すときに日当たりの良さを重視する方も多いと思いますが、新築住宅を建築する際も同じように日当たりの良い家にしたいですよね。日当たりの良い家の魅力、方角による日当たりの違い、日当たりの良い家にするためのポイントをまとめます。生活スタイルに合った家づくりをできるようにさまざまな知識を身に付けておきましょう。

 

◼ 日当たりの良い家の魅力

日本では、海外と比べて南向きの家を好む傾向があるといわれています。逆に他の国では南向きよりも他の向きの方が良いと思われていることも。日本では昔から南向きが良いという印象があるため、日当たりの良い家が快適だというイメージに直結しているのかもしれません。実際に日当たりの良い家はメリットがたくさんあるだけではなく、気持ちよく快適に過ごすことができます。

 

日当たりの良い家で暮らしていると、朝早くに太陽の光が入ってくるため、無理することなく自然に朝起きることができます。太陽光を浴びると体内時計がリセットされるともいわれているため、健康的に規則正しく生活したい人にとって大きなメリットだといえるでしょう。また日当たりが良いと洗濯物が乾きやすく、家の中にカビが生えにくいのもメリット。冬の寒さが苦手な方でも暖かく過ごすことができます。

 

◼ 方角による日当たりの違い

日本において南向きの家が人気だということはご紹介しましたが、全ての人や条件において南向きの家がベストな方角だというわけではありません。それぞれの方角ごとの特徴や日当たりの違いについても知っておきましょう。

 

・南向き

南向きの家では一日中太陽の光が入ってくるため、他の方角に向いている家と比べると一番明るいといえます。日が当たる時間が長いため、夕方まで電気を付ける必要がなく冬でも暖かく過ごすことができます。洗濯物が乾きやすいのも大きなメリット。しかし日差しが直接当たる場所に置いた家具や床は焼けて色が変わりやすいというデメリットも。光の差し込み方によってはテレビに反射して見にくいこともあるため、家具の配置に配慮が必要です。冬に暖かく過ごせるのは嬉しいですが、夏は家の中の温度が上がりやすいことにも注意が必要です。

 

・東向き

東向きの家は、午前中に光が入りやすいのが特徴。朝日を浴びて気持ちよく起きたいという方にはぴったりの向きだといえます。しかしお昼を過ぎると部屋が暗くなっていき、夕方になる前には電気を付けなければならない暗さになることも。夏は涼しく快適に過ごしやすいですが、冬は気温が上がりにくく寒さを感じることも多いかもしれません。

 

・西向き

西向きの家は、夕日が差し込むのが特徴です。西日が苦手な人もいるかもしれませんが、夕方を過ぎても比較的暖かく過ごせるのがメリット。その分朝は日当たりが悪いことが多いため、天気が悪い日の午前中は電気を付ける必要があります。南向きの家と同じように、直射日光が当たる場所に置いた家具や床の日焼けには注意が必要です。

 

・北向き

北向きの家は他の方角と比べて日当たりが悪いため、圧倒的に人気が低いです。直接光が差し込むことが少ないため日中でも電気を付ける必要があったり、なかなか家の中が暖かくならず冬場は必ず暖房が必要だということも。夏には涼しく過ごしやすく、家具や床の日焼けの心配もありません。またリビングを道路に面していない南側に配置することが多いため、プライバシーを確保しやすいというメリットがあります。

 

◼ 日当たりの良い家にするために

一度土地を決めると家の方角を変えることはできませんが、日当たりの良い家にするためにはさまざまな対策が考えられます。

 

・家の配置や隣地との関係性

家の日当たりを確保するためには、家の配置や隣地との関係性も重要になってきます。家の配置とは、敷地の中でどのように家を配置するかということ。「日当たりの良い家にするためには南向きの家にすれば良いのでは?」と思われるかもしれませんが、必ずしも向きだけで日当たりが決まるわけではありません。南向きに家を建てたとして、隣の家の影ができてリビングに太陽の光が入ってこないということも考えられます。日当たりを確保するためには、家の向きや家の配置、隣地との関係性など総合的に考慮する必要があるのです。

 

・光を取り込みやすい設計

家の向きが希望通りではなかった場合、リビングなど重要な部屋の間取りを工夫したり窓を増やしたりと光を取り込みやすい設計にすることで対策できます。例えばリビングを南側に大きく取ったり、2階や3階など光の入りやすい場所にリビングを置いたり、リビングを吹き抜けにして天窓を設置したり…。工夫次第で日当たりは確保できるため、設計士にご相談ください。

 

・窓の位置

日当たりを良くするためには、窓の位置も重要になってきます。窓は家の高い位置にあるほど太陽の光を取り入れやすいため、天窓があると日当たりを確保しやすくなります。特に隣の家に高さがある場合は、窓の位置に注意が必要です。

 

・明るい色の内装

日当たりが悪い家で、内装の色が暗いとどうしても雰囲気が暗くなってしまいます。光を反射する白を基調とした内装にしたり、明るめの色の家具を選んだりすると部屋全体が明るい印象になります。家ができてから自分で工夫できる箇所があれば自分でも工夫してみるようにしましょう。

 

・照明で明るさを補う

日当たりの良い家では、日中照明を付けずに過ごすこともできますが、日当たりが悪いと照明を付ける必要がありますよね。当然のことですが、照明で補えるのであれば問題ないと感じる人もいるはず。蛍光灯よりもLEDシーリングライトの方が均等に照らしてくれるだけではなく電気代の節約にもなるのでおすすめです。または明るい雰囲気の部屋にすることだけを考えるのではなく、間接照明を使ったおしゃれな雰囲気に仕上げるのも手段の一つかもしれません。

 

◼ 生活スタイルに合わせよう

南向きの家は太陽の光が入ってくる時間が長いため、人気の方角です。しかし共働きで日中は家に誰もいないという場合は、必ずしも一日中光が入る必要はありませんよね。人気の条件だからといって、全ての人にとって良い条件だとは限りません。朝早く起きて午前中に家の中で活動することが多い場合は東向き、朝早く家を出て夕方には帰ってくるという場合は西向き、リビングのプライバシーを確保したいという場合は北向きの家、など人によって適した向きは異なるはずです。自分や家族の生活スタイルに合った家づくりを行うようにしましょう。

 

◼ まとめ

家を建てる際に日当たりが気になる方も多いと思います。家の向きによって太陽光の入り方は変わってきますが、必ずしも向きだけで決まるわけではありません。日本では南向きの家が好まれる傾向にありますが、隣の家の影になる位置にリビングを配置すると日当たりの悪い空間になってしまいます。逆に北向きの家でも南側に広いリビングを確保できれば日当たりが良くプライバシーを確保できるリビングになります。日当たりと快適性は関連がありますが、設計次第で対策することも可能です。

 

ホームスタイリングでは、土地探しのお手伝いから家づくりまで一貫して行っている会社です。お客様のご要望をお伺いした上で、可能な限りご要望に沿えるようなプランをご提案いたします。特に光と風を設計することをコンセプトの一つとしておりますので、日当たりの良い家にしたいという場合はお任せください。家を建てることを前提として土地探しのお手伝いをできるのがホームスタイリングで土地を探すメリット。土地探しからご検討の際は不動産サポートについてもご覧ください。

 

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