吹き抜けの照明でよくある失敗例6選|対策とおすすめの照明器具を紹介
吹き抜けを取り入れた空間は、開放的でおしゃれですよね。
リビングや玄関などの広く見せたい空間に採用したいという要望が多いです。
注文住宅では大人気の吹き抜けですが、実は照明計画が難しいことをご存知でしょうか。
吹き抜けの広さや形に合った照明を選ばないと、生活しにくい家になってしまうかもしれません。
今回は、吹き抜けの照明でよくある失敗例を元に対策を考え、おすすめの照明を紹介します。
Contents
■ 吹き抜けは照明計画が難しい理由
吹き抜けの照明計画が難しい理由は、通常よりも天井が高いためです。
高い天井に照明をつけると光が拡散してしまい、1階の手元まで光が届きにくくなります。
しかし、それを考慮して灯数を増やすと明るすぎる可能性もあるのです。
吹き抜けの天井高は建物ごとに異なります。
そのため、天井の高さに合わせて照明の位置や灯数、明るさを決めなければなりません。
これらの理由より、吹き抜けは他の空間に比べて、細かな照明計画が必要になります。
■ 【失敗例6選】吹き抜けの照明計画に必要な対策
吹き抜けの失敗例を6つ紹介し、それぞれに必要な対策を考えます。
失敗例① 天井にシーリングライトを付けたら暗かった
一般的なリビングと同様の照明計画をしてしまい、シーリングライトを吹き抜けの天井に付けたら暗かったという失敗例です。
シーリングライトは光が全体に拡散しやすい照明なので、吹き抜けには不向きです。
【対策】天井にダウンライトをつける
天井に照明をつけてすっきりさせたいなら、シーリングライトではなくダウンライトを選びましょう。
ダウンライトはさまざまな明るさがあり、複数個を施工できます。
そのため、吹き抜けの天井に施工しても、暗くなりにくいです。
【対策】天井ではなく壁に照明をつける
吹き抜けの場合、必ずしも天井に照明を付けなくても良いです。
1階の天井高と同じくらいの高さの壁に照明を施工すれば、リビングは明るくしやすいです。
スポットライトやブラケットライトを壁に施工しましょう。
上の施工事例のようなダクトレールタイプの照明は、好きな位置に光を集められるため使い勝手が良いです。
失敗例② 明るすぎて落ち着かない空間になった
吹き抜けだからと照明の数を増やしすぎた結果、明るすぎて落ち着かない空間になったという失敗例もあります。
リビングなどのくつろぎたい空間が眩しいと、ゆったりと過ごすことができません。
吹き抜けを採用する空間に合った照明を考えることが大切です。
【対策】向きを変えられるスポットライトをつける
こちらの事例は、掃き出し窓の上にスポットライトがついています。
スポットライトの向きを変えることができるため、上下に光を当てることができます。
細かな作業をするときは光を下向き、くつろぎたいときは光を上向きなど、明るさを使い分けることが可能です。
リビングの使い方によって照明の向きを変え、快適な空間を作りましょう。
【対策】間接照明を取り入れて明るすぎない空間を作る
ゆったりと過ごすリビングに吹き抜けをつけるなら、間接照明もおすすめです。
間接照明は天井や壁に光を当てて周りを照らすため、明るすぎて眩しくなることはありません。
補助照明としてダウンライトをつけておき、明るさが物足りないときは活用すると良いでしょう。
失敗例③ 照明の灯数を増やしすぎてデザイン性が下がった
吹き抜けの空間を明るくしようと照明の数を増やしたら、室内のデザイン性が下がったという失敗例です。
おしゃれな照明は空間のアクセントになりますが、照明の数が多すぎるとまとまりが無くなってしまいます。
1つの照明の照度をあげれば、少ない照明の数でも明るくすることは可能です。
また、照明本体の色を工夫することで、内装に馴染むので工夫してみましょう。
【対策】内装と同系色の照明を選択する
吹き抜けの両側の壁に、ダクトレールを施工し4つのスポットライトを取り付けた事例です。
壁と同じ白の照明を選択したため、内装に馴染んで空間がすっきりします。
茶色のシーリングライトがアクセントになった、おしゃれな吹き抜けのリビングに仕上がりました。
【対策】間接照明でスタイリッシュに見せる
空間をすっきりとさせて見せたいなら、間接照明がおすすめです。
間接照明は壁で照明が隠されるため、圧迫感やしつこい感じがありません。
ただし、間接照明の範囲によっては、明るさが足りないケースもあります。
暮らしていて暗いと感じたときは、置き型のフロアライトなどを購入して手元を照らすと良いでしょう。
失敗例④ 見せ梁やシーリングファンの影が気になる
天井付近に照明を施工すると、梁やシーリングファンが影になって気になるという失敗例もあります。
照明の明るさは十分でも、影によって空間が暗く感じてしまうことも少なくありません。
暮らしを具体的にイメージして、照明の施工位置を考えることが大切です。
【対策】梁の下や横に照明を施工する
吹き抜けに梁がかかっているなら、影にならないような位置に照明を施工しましょう。
上の事例では、梁の下にダクトレールとスポットライトを取り付けました。
照明の下に影になるものが無いため、リビングを明るく照らします。
こちらは、梁の横にダクトレールを施工した事例です。
より圧迫感を無くしてすっきり見せたいときにおすすめです。
梁と照らしたい空間の位置に合わせて、レールや照明の位置を考えましょう。
【対策】照明一体型のシーリングファンにする
シーリングファンの上に照明があると、ファンの回転に合わせて影が動くため不快に感じる方もいます。
影を無くしたいなら、照明一体型のシーリングファンを選びましょう。
ファンが回転していても、ファンの先に照明があるため影は気になりません。
照明一体型のシーリングファンを採用したくない場合は、ファンよりも低い位置の壁に照明を付けましょう。
失敗例⑤ 照明器具の交換が大変だった
吹き抜けは天井が高いため、照明の交換が大変です。
天井にダウンライトを施工した家庭では、交換の際に足場を組まなければならず費用がかかったという意見がありました。
器具の交換を考えて、吹き抜けの照明計画を立てましょう。
【対策】吹き抜けの範囲を狭める
こちらはリビングの中心部だけを吹き抜けにして、両サイドは通常の天井高にした事例です。
ダウンライトをつけたいなら、このように吹き抜けの範囲を狭める方法をおすすめします。
通常の高さの天井にダウンライトを施工できれば、足場を組む必要がありません。
【対策】天井に施工せず壁に照明をまとめる
照明の交換を楽にしたいなら、ブラケットライトやスポットライトを壁に付けましょう。
1階の天井と近い高さの壁に照明を施工すれば、足場を組まずに照明を交換することができます。
中には自分で電球を交換できる照明器具もあるため楽です。
メンテナンス性を考えて、照明器具や施工場所を選びましょう。
失敗例⑥ 天井を板張りにして派手な照明を選んだら圧迫感を感じた
吹き抜けがあるリビングをおしゃれにしようとこだわりすぎたら、失敗したという意見もありました。
天井を板張りにして照明の数や種類を増やしたら、圧迫感が出てまとまりが無くなったという例です。
それぞれの素材やデザインはおしゃれでも、組み合わせるとマッチしないこともあります。
パース図などで確認して、全体のバランスを考えながら照明を選びましょう。
【対策】天井をアクセントにしたいなら照明はシンプルに
天井の木目をアクセントにしたいなら、照明はなるべくシンプルに仕上げましょう。
ダウンライトや壁と同じ色の照明を選ぶことをおすすめします。
シーリングファンを目立たせたいときは、天井と照明をシンプルにしてくださいね。
【対策】ペンダント照明を活かしたいなら周りはシンプルに
照明を目立たせたいなら、周りの内装はシンプルにすることを意識しましょう。
派手なアクセントクロスなどを採用すると、照明が目立たなくなってしまいます。
色の濃いペンダントライトを採用するときは、部屋全体のカラーバランスをしっかりと考えてくださいね。
■ 吹き抜け周りにおすすめな照明器具
吹き抜けの空間におすすめしたい照明器具を紹介します。
・ペンダントライト
ペンダントライトは、天井から吊り下げる照明のことです。
デザイン性の高い照明が多いため、空間をおしゃれにしたいならおすすめでしょう。
ただし、施工位置が高いので掃除や交換が大変な点がデメリットです。
・ブラケットライト
ブラケットライトは壁付けの照明のことです。
上の画像のように、空間を上下に照らせるブラケットライトなどもあり、バリエーションが豊富です。
リビングだけでなく、玄関や階段の吹き抜けに採用する照明にもおすすめできます。
・スポットライト
スポットライトとは、部分的に光を当てるための照明です。
空間を全体的に照らすのではないため、ソファやテーブルに光を集中させることができます。
・ダウンライト
ダウンライトは天井に埋め込み型の照明です。
斜めの天井にも施工することができ、まっすぐ下に光を落とすことができます。
空間をすっきりさせたい場合などにおすすめな照明でしょう。
ただし、交換のときは専門業者への依頼が必須な点、足場を組むため費用がかかる点はデメリットです。
・シーリングファンと一体型の照明
吹き抜けにシーリングファンをつけるなら、照明一体型も検討してみてください。
ファンと照明が一体なので影が気にならず、全体の照明の数も減らすことができます。
ただし、他の照明やシーリングファンと比べてバリエーションが少ない点がデメリットです。
気に入ったデザインが見つかったら、取り入れてみても良いでしょう。
・ダクトレールの照明
ダクトレールとは、照明を取り付けるための配線レールのことで、ライティングレールと呼ばれることもあります。
スポットライトやペンダントライトを取り付けることが可能です。
レール上であれば、好きな位置に照明を動かせるため、光の向きを調整することができます。
照明計画が難しい吹き抜けにダクトレールを採用しておくと、後から調整できて便利です。
・間接照明
間接照明は光を壁や天井に当てて、ぼんやりと空間を照らす手法の照明です。
光を直接人に向けるわけではないため、柔らかな雰囲気の空間を作ることができます。
ただし、光の当て方や照明の範囲によっては、暗く感じることもあります。
調光機能のある照明を選んだり、補助照明を取り入れて快適な明るさを確保しましょう。
■ まとめ
吹き抜けは天井が高いため照明計画が難しいです。
照明選びに失敗してしまうと、明るすぎ・暗すぎ・居心地が悪いと感じることもあります。
吹き抜けを採用するときは、照明の種類を理解し、適切な明るさや数を取り入れることが大切です。
おしゃれで居心地の良い空間に仕上げるために、吹き抜けの照明は細部までこだわりましょう。
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